ゴールデンウィークに少しだけこの先を考えてみませんか?

かつて、ミドルエイジクライシスという言葉が頻繁に聞かれた時代がありました。それからしばらくして、世の中は「団塊の世代」が大量退職するという時代を迎えました。

 この時、私は多くの「知見」を身につけているベテランサラリーマンが完全にリタイアしてしまうことは、社会的にも大きな損失と捉えて、「講師デビュー入門」(同文館出版、鈴木誠一郎)を出版し、それまでのご自分の「知見」をもとにして「講師」になって、その「知見」を多くの方々に伝えませんかと提案させて頂きました。

 

その後、「知見」のあるサラリーマンならば「講師」だけでなく、それぞれの専門領域の「コンサルタント」になって多くの悩んでいる中小企業に貢献することもできるはずだと考え、「普通のサラリーマンでもできる!週末コンサルの教科書」(PHP研究所、鈴木誠一郎)を出版させて頂きました。今振り返ってみて、知見のあるサラリーマンがさまざまに活躍できる時代、まさにその時代がやってきていると実感しています。

 

 

今日、社会はますます複雑系の様相を呈してきていると思います。大手の会社も今後どうなるかわからないという時代でもあります。会社が黒字でも業績が良くても希望退職を募る時代に突入しています。サラリーマンとしてみれば、いつ何があってもおかしくない不安な時代と言えると思います。

 

一方、いいニュースもあります。この4月から70歳就業法も施行され、このまま会社に残りたいという気持ちがあれば、60歳以降も10年間にわたって今の会社に残ることができるという、ある意味サラリーマンにとっていい時代でもあります。70歳まで、今の会社で仕事をしていきたいと考えておられるのであれば「渡りに船」と言えるでしょう。

 

おそらく多くのサラリーマンの方々は、そちらを選択するのだと思います。今の会社生活に十分に慣れているし、同じ職場であれば居心地が良いのかもしれません。給料は減ったとしても特に大きなリスクを抱えることもなく、これまで通りの安定した会社員生活が送れるわけですから、好きな趣味にも没頭できますし、考えようによってはとてもハッピーだと思います。

 

 

他方、少しでもかつての自分の「思い」や「希望」が心に残っているのであれば、いつでもチャレンジしていくことはできると思います。こう言うと、「なにをいまさら……」と思われるかもしれません。いつまでも「青い鳥」を追いかけましょうというのでも全くありません。

 

こんな時代だからこそ、いつまでも会社にしがみついているだけでは、いつか振り払われてしまうことが見えてきていると私は思います。コロナが影響していくことから、業種にもよりますが、しばらくは企業としても辛い状況が続くことを覚悟しなければならないでしょう。サラリーマンとしても、このような状況下で色々と考えることが出てくるでしょう。そして、もしあなたが4050代であるならば、あなたの60歳以降の職業人生は、今この時期に掛かっていると思います。

 

 

かつて胸に秘めていた、いつか実現したい「思い」や「希望」があるならば、今一度振り返ってみても良いと思います。人は、その気になれば何歳になろうとも学ぶことはできます。場合によっては新たな自己投資も必要かもしれません。それも自分の成長に関わってくることですからムダにはなりません。

 

既に終身雇用という制度は存在していません。仮に今後65歳まで会社にいたとしても、人生は今や100年時代。40歳、50歳は人生の折り返し地点にすぎないということです。長期的な観点から、いま一度、今後の職業人生を見渡してみるのも、今の時期であるからこそ必要であると思います。

 

 

自己投資というのは会社にいてもできることです。すなわち、かつてからの自分の「思い」や「希望」を実現していくために、会社に対して自ら提案し、自らプロジェクトリーダーに手を挙げる等して、その「思い」や「希望」に自分から近づいていくということが可能です。

同時並行で、将来的なセカンドキャリアの可能性を探っていくこともできます。しかしながら、注意も必要です。早急な決断、はやとちりは避けなければなりません。決断の前には熟考が必要ということです。

 

 

それは会社に居ながらにして、個人として会社を利用していくというスタンスです。良く考えてみると会社という場は、個人が「学ぶ」場所としては最高の条件を備えていることが分かります。「知識」も「情報」も「人脈」も、そこには豊富にあります。自分の将来にわたって使用する「ワザ」を研ぎ澄ますことも十分できる「場」でもあるのです。

その意味で自分の将来のためになる仕事を、自ら提案し自ら担当者になって推進していくのです。一生懸命に仕事に精を出すことで自らの能力をレベルアップさせていくのです。しかも、このことは会社の目的にも十分に適合しているのです。

 

 

 

今日、多くの企業が抱える課題は、主力とする事業の賞味期限切れが近づいてきているという切実な問題です。次の時代に向けた新商品や新サービス、さらには新事業を探り成功軌道に乗せなければ、企業は立ちいかなくなることがあるからです。企業としては、十分にわかっているけれど、なかなかその通りにできないという深刻なジレンマ状態にあります。

 

 

では、このような状況の中では、どのような人材が求められるでしょうか? それは、それぞれの分野のスペシャリストとして、消費者が必要とする新しい価値を探索し現実化できる人材だと思います。それは会社からの指示、上からの指示ではなく、自ら自立して考え推進していくことができる人間であると私は思います。サラリーマンであっても、自立しているサラリーマンだと思います。社外でも通じる人材です。そして、その自立しているサラリーマンは、最近確実に増えていると実感しています。本当に素晴らしいことだと思います。

 

そのような人材とは、それぞれの専門分野をベースにしつつも、太い方向性を見出し、それを会社目的まで昇華させていくことができる「自走型スペシャリスト」だと思います。この場合も、まずは今いる会社の中で、自らの能力を高める行動を選択していくことで可能となります。

 

自分はどの領域をドメインとすべきなのか、どの分野に進んでいくべきなのか、すそ野として広げていく領域はどこにするか等を走りながら選択し決めていけば良いのです。自身の今後の職業人生に真摯に向き合っていくということは、そのようにして自らの今後の職業人生を考え準備していけば良いのだと思います。将来、ここが自分には必要であると思い立てば、今、何歳であっても開始すれば良いのです。

 

まずは最初に、自分のかつての「思い」や「希望」はなんだったのか? 100年時代に将来どうなっていたいのかを再び考えてみる時間を持つことから始まっていくのだと思います。

 

 

これまでの著書一覧

現在までに書籍化された著書をご紹介させて頂きます。


普通のサラリーマンでもできる!「週末コンサル」の教科書

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適。 本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。

出版社:PHP研究所

価格:¥1400

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適です。

 

本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。



最強チームを作るリーダーの条件

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥500 電子書籍

近年、「個」を基本とした成果主義は日本企業にすっかり定着した感がある。そんな中で成果主義を基本としながらも、チーム単位でメンバー一人ひとりのコミュニケーションを図り、チームとしての目標を達成し続けている職場が頭角を現してきている。


ふりかえってみると、我々日本人は仲間と協力しながら高い目標をクリアしていくやり方が得意であった。
今日、今こそ「チーム」として個々人が協力し合い、チーム目標を追いかけるやり方こそが、「個人」と「チーム」がともに生き生きと輝き、自走していく職場づくりの肝なのである。



うなづき力〜部下をやる気にさせるオヤジ管理職マニュアル33

出版社: ナナ・コーポレート・コミュニケーション

価格:¥ 1,365 

この本はズバリ、私のコンサルティング成果をご紹介してる著書です。

私が日産自動車(株)にいた時に、ある関東郊外の系列自動車ディーラー店舗様の業績アップ、経営改善を担当しコンサルティング&コーチングを行いました。

 

この店舗様は、それまで全社で業績40位と万年低迷店舗でした。私は「店舗まるごとコーチング作戦」というコンサルティング方法を開始しました。その後、8ヶ月後にベスト8位に浮上し、9ヶ月後にベスト5位、そして10ヶ月後にベスト3店舗にまで浮上しました。「うなずき力」は、このプロセスとノウハウをまとめたものです。 

 

小売店のコンサルティングをされておられるコンサルタントの方々に高い評価を頂いている書籍です。



若い人がワクワク、キビキビ動き出す!上司のためのコミュニケーション技術

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

いよいよ「ゆとり教育」を受けてきた世代が企業の職場に増えてきました。豊かな時代に育ってきた「ゆとり世代」社員は、上司世代とは価値観やものの考え方の温度差が大きいというのも事実です。

 

今後、ゆとり世代社員は、ますます職場に増えてきます。彼らを戦力にしなければなりません。「それはわかっているけれど、うちのゆとり世代社員はいくら言っても動かない・・」という上司の悩みにお答え致します。若い部下と上手に付き合いたいと思っている方、若い人の育て方を学びたい方、新人教育を担当している方、ゆとり世代社員との間に考え方や価値観にギャップを感じている方へ。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業で現場マネージャーやスタッフを動かしていくうえで非常に参考になったと好評を頂いています。



ビジネスで成功する人が身につけている気くばりの極意

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

今日のビジネスシーンでは、あらゆる場面でCS(お客様満足度)が重要視されています。それゆえ消費者は、誰もが常に心地よい状態を求めるようになっています。人と人との間におけるCSとは「気くばり」を意味します。

 

CSレベルもある程度以上でないと認識されないのと同じように、「気くばり」もあるレベル以上が必要なのです。ここに重要な意味が隠れています。それは「気くばり力」を、もう1段階レベルアップさせることで一気に皆の注目が集まるということです。 これまで約200店舗における現場での指導やアドバイスを行ってきた中で、「できる人」に共通していることに気が付きました。それは皆「気くばり」が素晴らしく上手な人だということです。「気くばり力」こそ成功を呼び込む鍵なのです。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業の現場で一瞬で現場マネージャーやスタッフと関係構築を図る上で非常に参考になったと好評を頂いています。



定年前後の人のための「講師デビュー」入門

出版社: 同文館出版

価格:¥ 1,470

この本は、私がクライアント企業にコンサルティングで伺っている際に、現場のマネージャーや店長の方々とお話をしている時に思いついた本です。店長やマネージャーの方々が現役時代の知識や経験をフル活用すれば講師になって活躍すこともできると思ったからです。 

 

特に 定年を迎えてからデビューしセミナー講師として活躍するためのノウハウをまとめました。自分の「いちばん得意なこと」を話して生きがいと収入を手に入れようという考え方です。講師になれば、これまでのビジネスマン人生で長年に渡って培ってきた「知識」「技能」を他人に伝えることができます。人に伝える、という行為からは大きな充足感が得られます。また自分の存在感を認識することもできます。それが「生きがい」にもつながっていくと思うのです。私自身の経験にもとづいた具体例を交えながら分かりやすく解説しています。

 

コンサルタントの方々からは、非常に参考になる部分(オンリーワンテーマの発見方法、コンサルタントの名刺の作り方、等々)があると好評を頂いています。